逗子のマンション敷地斜面崩落事故で和解が成立
3年前の2020年、神奈川県逗子市池子でマンションにある斜面が崩落し、下の歩道を歩いていた市内在住の高校3年の女子生徒=当時(18)=が死亡した事故で、遺族がマンションを区分所有する住民や管理会社などに損害賠償を求めていましたが、住民側が総額1億円を賠償金として支払うことで先月28日に和解が成立したようです。管理会社「大京アステージ」の方については、事故前日に斜面の亀裂を発見した自社社員の管理員から連絡を受けたのにもかかわらず安全対策を怠ったため事故を起こした責任があるとして、引き続き裁判で争うということです。この事故をめぐっては、遺族は斜面の安全性に関する調査を行う神奈川県に対しても調査がずさんだったなどとして損害賠償を求めています。
また、6月23日には、当時マンションの担当だった管理会社の男性社員(36)を、前日に亀裂を把握したのに適切な対策を取らなかったなどとして業務上過失致死容疑で書類送検されており、検察は起訴するかどうかを検討しているとのことです。
提訴から約2年4カ月が経ち、一部の相手方と和解が成立して良かったと思いますが、女子高生の親御さんの気持ちを考えると、管理会社側も裁判では誠実に向き合っていただきたいと思いますし、書類送検された男性社員のためにも、できる限り早く裁判が終わることを望みます。