信頼できる大阪のマンション管理士事務所

マンション管理士事務所JU

マンションオートロック解錠の共通化へ国土交通省

 昨日の中野国土交通大臣の記者会見で、記者から「国土交通省が犯罪を助長するような仕組みを作ろうとしているとのSNS上の意見」に対する見解を聞かれ、以下の内容を述べられていました。

<中野国土交通大臣>
SNS上で、国土交通省が、配達員に自由にオートロックを開錠させる仕組みを導入するかのような投稿が見られますが、これは全くの事実無根です。
国土交通省がそのようなシステムを開発したり、導入を支援するものでは断じてありません。 あくまで、既にオートロックでも置き配ができる民間サービスを利用されている方が多数いらっしゃることから、この仕組みに関して、セキュリティを確保・向上しつつ、異なる宅配企業間での連携促進を検討しているものです。もとより、防犯やセキュリティは大前提です。 国民の皆さまの声を伺いながら、配送の効率化を丁寧に検討していきたいと考えています。
その上で、少し補足となりますが、置き配に際して配達員がマンションのオートロックを開錠するための仕組みは、既に複数の企業により開発されており、少なくとも2万棟を超えるマンションで導入実績があるものと承知しています。 この仕組みは、配送人の身元確認や開錠時の記録を残した上で、予め受取人が登録した荷物の配達に限って一時的な開錠を可能とし、マンション入館時のセキュリティ管理の厳格化を図るものです。 そして、この仕組みは、マンション管理組合等における合意がなければ導入されることはありません。
国土交通省が令和8年度予算の概算要求を行った補助事業については、現在も宅配事業者による配送に使用されている、異なる宅配企業間での伝票番号の付け方や配送データの共通化などを支援するものであり、一層のセキュリティ確保と利用者利便の向上を目指すこととしています。
国土交通省としては、置き配に関する防犯上の懸念などに対する国民の皆さまの様々な声をお聞きしながら、ラストマイル配送の効率化等に向けて、引き続き丁寧に検討を進めていきたいと考えています。

 記者が見解を求めた経緯は、9月13日の読売新聞オンライン記事 に関して、SNS上で以下のような様々な意見が飛び交ったことによるものです。
・これでは何のためのオートロックなのか分からなくなる。再配達を減らしたいなら再配達料金を取る方がマトモな対策だと思います。国が支援するなら共通化ではなく、BOX設置支援のほうではないですか?
・先日、神戸で女性が殺害された事件が有ったばかりなのに、こんな事をするとセキュリティが低下し、配達業者と一緒にマンションに侵入する犯罪者が増えると思う
・オートロック付きマンションは防犯のために選んだのに、共通開錠にしたら安心感がなくなります。住人ですら共通番号は持っていないのに、宅配業者に与えるのはリスクが大きい

 これらSNS上の意見に対する中野国土交通大臣の会見内容を受けて、各報道機関はさっそく報道取材を始めました。私も、昨夕にテレビ朝日のグッドモーニングの取材担当者から取材を受けました。放送は東京でしたので見ることはできませんでしたが、ネットで見ることは出来ましたし、フジテレビ系の番組でも同様の内容が取り上げられていました。

  テレ朝ニュース

  FNNプライムオンライン

 あくまで私個人の意見ですが、「置き配」は時代の流れ、要請だと思います。それを受け入れられるための防犯やセキュリティー対策がなされたシステムの構築が必要だと思います。それでもオートロック開錠のシステム導入に賛同できない組合員様もおられると思いますので、最終的には管理組合の中で良く話し合われて合意形成を図るしかないと思われます。

 以前のトピックス
  宅配の新ルール「置き配」が基本

ページトップ