冠水対策仕様の機械式駐車場
新明和工業(兵庫県宝塚市)が、本日2月1日から、「冠水対策仕様」を追加したパーキングシステム「ループパークⓇ」の販売を開始します。
最近の台風や記録的豪雨による水害に対応するために開発されたもので、以下の特徴があるようです。
1.車両の冠水防止
車の出入り口を1階に設けて、ゲート閉動作後に入庫した車を上昇させることにより、全ての車を常に地上から2m以上の高さ(2階以上部分)に駐車できるようになる。
2.駐車装置の重大な被害防止
通常は接地面に近い場所に設置されている制御盤を浸水から守るために、地上2m以上の高さに設置し、スイッチ類も防水性の高い機器を採用。
3.素早い復旧
冠水状態が収まった後に人検出用センサーなどの安全機能を一時的に停止して、保守員の目視確認による安全確認とともに車を出庫できる「緊急対応モード」を搭載。また、運転操作盤も、通常操作用以外に保守操作用の予備盤を2m以上の高さに追加。
冠水した場合でも、浸水した機器の交換などの復旧作業が1日程度の短い時間で終えられるように、出入り口付近の機器数を少なくするなど、より被害が少なくなるような仕様で設計されているとのことで、今後、エレベーター方式の駐車設備にも制御盤の設置位置の変更を加えることなどで、「冠水対策仕様」の搭載機種を拡充していくようです。
価格は、大型ハイルーフ11台が収容できるタイプを1基設置した場合は、3500万円(税別)です。
今後、このような「冠水対策仕様」の機械式駐車設備が分譲マンションに設置されれば、台風や記録的豪雨などの災害時には心強いと思われます。しかし、「機械式駐車場設備」が金食い虫と言われるほど管理組合の会計を圧迫する設備ですので、普段のメンテナンスや更新時の費用が、今以上に抑えられる仕様を設計してもらえれば管理組合様は大いに助かると思います。今後も、ほとんどの新築分譲マンションが、平面駐車場を設置できる敷地が十分でない場所に建設されていくことで、「機械式駐車場設備」の設置は必須であることを考えますと、設置後の費用負担ができる限り少ない仕様設計ができないかと、素人ながら思ってしまいます。
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業界初 冠水対策仕様多段方式駐車設備の販売を開始 | パーキングシステム