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国土交通省調査報告その2:工事発注・業者選定に際してのトラブル

国土交通省調査報告で、工事発注・業者選定に際しての管理組合でのトラブルについてですが、マンション管理士でのアンケート調査では、トラブルは「なかった」が55.6%、「あった」が44.4%でした。しかし管理会社への同じの質問では、「ほとんどない」との回答が多かったようで、これは、大手管理会社とマンション管理士が扱っているマンションが異なるためと推測されています。

回答がありましたトラブルのほとんどは、次のように、工事発注の手続きの過程での「透明性の欠如」によるものです。

・理事長と業者の癒着によるリベートの受け渡しがあった。

・総会で発注価格や業者選定方法にクレームが出た。

・業者選定の結果について住民間にしこりが残った。

・管理業者主導により利益相反の疑いが生じた。

・大規模修繕委員会と管理会社の主導する形で、理事会に報告することなく工事内容および業者を決定した結果、発注後に区分所有者間で紛糾し、収拾がつかなかった。

・業者選定のルールや規則がなく時々で対応が変わる。

・管理会社主導の大規模修繕工事について、工事後に、工事内容や価格に関して組合員の多くが不信感を持った。

・理事会、修繕委員会が行った工事業者選定の手順が不透明であるという批判が出た。

・工事発注に関して、管理会社任せや設計事務所任せで、公募が行われなかった。

これらのトラブルの対策として、見積もり合わせの原則化、見積もり合わせの業者参加基準の設定、業者選定における総合評価方式の活用が挙げられおり、国土交通省マンション政策室は、各方面の意見を聞きながら、外部専門家活用のガイドラインとは別のガイドラインを来年前半までに作成するようです。

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