新築マンションに送料無料の宅配型トランクルーム
以前、日鉄興和不動産(旧新日鉄興和不動産)が無人コンビニを分譲マンションに導入したことをお話ししましたが、今度は、宅配型トランクルームサービスの１つである「シェアクラ」を「リビオ東伏見公園」(東京都西東京市、89戸、20年1月竣工予定)と「リビオレゾン新橋nex」(東京都港区、51戸、20年2月竣工予定)の新築分譲マンションに導入するようです。
この「シェアクラ」は、データサイエンスプロフェッショナルズ(東京都中央区、内山明夫社長)が提供しているサービスで、簡単に言いますと、クラウド上で物を簡単に出し入れできるトランクルームサービスです。そして、スマートフォンやＰＣ上ですべての品物を写真付きで管理できるというものです。従来のトランクルームは利用するために現地に行く必要がありましたが、この宅配型トランクルームサービスは自宅にいながら収納サービスを利用できるというもので、簡単に始められることができ、専用の箱一つから預けられる安価なサービスです。初期費用は無料で１箱の保管料は月額２５０円です。
その「シェアクラ」の使い方ですが、おおむね次のとおりです。
１．「シェアクラ」のサイトで、基本情報を入力して「専用ボックス」を取り寄せます。「専用ボックス」には、レギュラーボックス（小物用）、アパレルボックス（衣類用）、ブックスボックス（書籍用）などがあります。
２．「専用ボックス」が届いたら、保管したい商品を詰めます。
３．ＱＲコードからサイトにアクセスして、集荷依頼画面から日時を指定して集荷依頼します。
４．配送業者が指定日時に集荷しにきますので、「専用ボックス」を引き渡します。この際の引き渡し及び送料は無料です。
５．「専用ボックス」が倉庫に到着して保管されます。到着した際には、一旦ボックスが開封されて保管される中身が撮影されて、依頼者のマイページに画像が送られてきます。依頼者はそれを見て預けた荷物を確認することができます。
大手住宅メーカーの大和ハウスグループがセキュリティのしっかりした耐震性の高い倉庫で保管しますので、万が一の場合でも保険でカバーされるとのことです。
６．取り出したいときは、サイトで指示すれば１箱でも業者が届けてくれます。
ただし、この取り出しには手数料（１箱８００円）がかかります。
以上のように、非常に安価で手軽にトランクルームを利用できますので、収納にお困りの方にはとても便利なサービスだと思います。ただし、ボックスの預け入れと引き出しには時間がかかります。また、その都度料金がかかってしまいますので、預ける際には、できるだけ預けたままにできるものを選択して預けることだと思います。
近年、建築資材や人材の不足で価格が高騰していることで、分譲マンションでは収納面積が縮小されている傾向にあるようで、そのため、住宅の収納に関して不満を抱えておられる方が多くなってきており、マンションを購入する際のポイントとしても充実した収納スペースがあげられていますので、日鉄興和不動産のような住宅供給事業者が外部のトランクルームサービスを取り入れる動きが、今後加速するかもしれません。