理事会業務代行 三菱UFJ信託銀行
管理組合の役員のなりて不足で、理事会運営が正常に機能しなくなる恐れのある分譲マンションが増えてきていることを受けて、今、国土交通省は外部管理者方式を検討しており、近々にその概要が発表される予定です。特に検討されていることは、外部管理者方式の一つである管理会社が管理者となる方式についてです。この方式では、自社が管理しているマンションの管理組合の管理者(主に理事長)となるため、利益相反の関係になることが問題となります。この問題をどのように解決できるのか、どのようなシステムにすればよいのかが検討されました。すでに、3社ぐらの管理会社は理事長(管理者)となり理事会運営を行っています。
三菱UFJ信託銀行が管理組合の理事会業務を代行する事業に参入するという記事が、本日の日本経済新聞に掲載されていました。金融機関が理事会業務の代行事業に参入するのは初めてです。サービスの名前は「プロサード」だそうです。記事によりますと、予算の執行状況は、定期的に開かれる組合員による定例協議会で確認されるとのことですが、それでは定例協議会のメンバーを選出する必要があると思われます。理事会役員のなりて不足であれば、このメンバーを選出するのも難しいと思うのですが。また、「三菱地所コミュニティ」という管理会社がありますが、この管理会社は三菱UFJ信託銀行と全く関係がないのでしょうか。
今までは、弁護士やマンション管理士等の専門家、または管理会社が外部管理者となることを想定していましたが、今回の三菱UFJ信託銀行のような異業種からの参入が今後も続くのか、注視していきたいと思います。
日本経済新聞記事
マンション理事会代行、三菱UFJ信託参入 入居者負担軽く