熊本地震発生から3年
熊本地震(前震)が発生してから、昨日の4月14日で3年経ちました。そしえ2日後の16日には本震が発生し、現在の気象庁震度階級が制定されてから初めて震度7が2度観測されました。家屋倒壊などによる直接死は50人で、その後の豪雨災害による死者が5人、震災関連で218人の方が亡くなられました。大分県を含めると亡くなられた方は273人です。
この地震で数多くのマンションが損傷し、政府は地震発生から約5ヶ月後の9月30日に、熊本地震に被災マンション法を適用する政令を閣議決定しました。阪神・淡路大震災、東日本大震災に続く3回目の適用で、2013年6月に施行された改正被災マンション法では2回目の適用です。この適用で、全部滅失したマンションでは、敷地共有者の議決権の5分の4以上の賛成で再建決議や敷地売却決議ができるようになります。
熊本市西区にある「第2京町台ハイツ」では、1階ピロティが座屈するなどの被害があり、国と市が解体撤去費用を負担する公費解体による取り壊しを決議しました。この公費解体による解体工事を最初に着手したのは、同じく西区にある「上熊本永江マンション」で、一昨年10月に完了し、昨年2月には敷地が法人に売却されています。
また、その他取り壊し決議をして、敷地売却をするマンションや建て替えをするマンションが幾つかあり、そのうちの「上熊本ハイツ」(築39年、5棟100戸)は、一昨年の9月に一括建替決議を行い、その約1ヶ月後にマンション建替組合の設立認可の申請をして、同年12月25日に認可されました。事業計画では4階建て2棟と5階建て3棟の100戸が、14階建て1棟の184戸となり、資金計画は46億2080万円。事業期間は2018年1月から2020年12月で、来年2020年6月の竣工予定です。
日本マンション管理士会連合会では、毎年、年1回「マンション管理士合同研修会」を開催しており、来年の会場は熊本に決定しています。熊本地震に関連した内容が研修のメインになる予定です。来年も研修会に参加しますので、検収後にはその内容を是非お知らせしたいと思います。