火災保険料の目安となる「参考純率」がやはり改定されました
損害保険各社で作る損害保険料率算出機構は10月30日に、住宅向け火災保険料の目安になる「参考純率」を平均4.9%引き上げたと発表しました。10月初めに値上げされたばかりですが、その値上げには2018年度の台風21号などによる1兆5000億円の保険金支払いが反映されていない「参考純率」を参考にした保険料でした。今回は、その昨年度の保険金支払いを反映した新たな「参考純率」となり、2年連続の引き上げとなります。
引き上げ率は平均4.9%で、築年数が浅い住宅(築浅住宅)に対しては割引が導入されます。東京、大阪、愛知の三大都市圏で見てみますと、大阪府の上昇率が一番大きくなっています。上昇率は建物の構造によって違い、木造等のH構造では+14.9%、鉄筋コンクリート造以外の耐火・準耐火構造のT構造では+16.6%、そして鉄筋コンクリート造のマンションのようなM構造は+8.9%です。三大都市圏以外で最も上昇したのは、地震で多大な被害が出た熊本県で、H構造が+31.3%、T構造が+24.7%、そしてM構造が+24.1%です。反対に福岡県は、全ての構造でマイナスの上昇率となっています。
今回の「参考純率」は、今年の台風15号、19号の被害による支払保険金が反映されていませんので、3年連続の保険料値上げになる可能性を否定できないと、大手損保関係者は言っているようです。
損害保険料率算出機構
「火災保険参考純率 改定のご案内」