国内最大級の振り子式制震装置
三井不動産と鹿島建設が「新宿三井ビルディング」(東京都新宿区、地上55階地下3階建て)に長周期地震動の揺れを低減させる国内最大級の制震装置を導入すると発表した。
今回採用するのは「チューンド・マス・ダンパー」という装置で、合計1,800トンの振り子式の錘が建物と逆方向に振れることで、地震時の揺れを打ち潰し建物の揺れを半減させる仕組みになっており、超高層ビルの風揺れ対策として使われてきた従来の技術を応用したものである。総工費は約50億で、8月中旬に着工され、2015年4月に完成する予定である。内部に錘を備えた装置を屋上に設置するだけなので、他の地震対策と違い、テナントが移動しなくても工事ができる。
今後、既存ビルの改修だけでなく新築ビルでも採用する予定で、超高層マンションにも採用できる新技術が開発される可能性もあると思われる。