国交省が管理組合に規約改正を要請
国内の金融機関は、民泊についてはコンプライアンス上の問題、会社の方針等で融資に二の足を踏んでいましたが、大手銀行の「みずほ銀行」が「Airbnb」と業務提携を行いました。提携の内容は、社宅などの空き部屋の活用を考えている企業をAirbnbに紹介するほか、スマートフォンのアプリなど宿泊代金の新たな決済手段の共同開発です。みずほ銀行がAirbnbと提携したことで、今後、他の大手金融機関も民泊へ融資してくるでしょう。また、民泊仲介事業への参入を発表した楽天も、中国最大手の途家(トゥージア)と提携しました。途家は中国に約50万件の物件がありますが、日本の物件はわずか5千件です、楽天と組むことで規模を一気に拡大して、日本で5万件を持つAirbnbに対抗するようです。
6月に住宅宿泊事業法(民泊法)が成立したことで、日本の民泊市場の状況は大きく変わり、加速して市場が拡大していくと見られています。このような状況を受けて、国土交通省は、分譲マンションでの民泊でトラブルが発生しないよう、マンション管理組合に民泊の受け入れ可否を管理規約に明記するように、来月の8月にも業界団体や自治体に対して、管理組合へ周知を求める通達を出すようです。
マンション標準管理規約の改正案は、以前にもお知らせしましたように、民泊が可能な場合は、「区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法 第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3 項の住宅宿泊事業に使用することができる。」を、不可能な場合には、「区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法 第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3 項の住宅宿泊事業に使用してはならない。」を第12条第2項として追加しています。また、民泊が可能な場合でも、家主が同じマンション内の別の部屋に住むか、部屋に同居する場合にしか認めない文案は、7月18日に募集が締められましたパブリックコメント(意見公募)をもとに検討して再度示す予定だそうです。
住宅宿泊事業法の概要は下記のとおりです。
・家主は都道府県への届け出が義務
・仲介業者は観光庁、建物の管理業者は国交省への登録が必要
・年間営業日数は180日が上限
・各自治体は条例で営業日数の追加制限が可能
・違反した場合は100万円以下の罰金