構造計算偽装疑いのある福岡のマンション
福岡市の中洲にデータ・マックスという信用調査会社があります。データ・マックスは、「経営情報を発信する」こと、「健全な経営活動を支援する」ことで地域企業の繁栄に貢献されようとしており、福岡市東区の分譲マンション「ベルヴィ香椎 六番館」の傾斜問題を徹底的に取材されているのがこの会社です。
その時の取材に応じた構造設計一級建築士の仲盛昭二氏が、構造計算における柱梁接合部の検討の省略や構造スリットが図面通りに施工されていない事例が非常に多いことを指摘していましたが、また別のマンションでの問題を指摘しています。
そのマンションは、福岡県大野城市にある鉄筋コンクリート造14階建ての総戸数210戸の「ライオンズマンション春日公園」で、事業主は(株)大京、設計が大京九州支店(構造計算プログラムは大林組専用ソフト)、そして施工は前田建設工業です。仲盛氏は、このマンションで、以下のような構造計算に重大な偽装があると指摘しています。
1.鉄骨柱脚ピンの場合の重要な係数の偽装
2.耐震壁方向に有効な鉄骨部材がない場合の重要な係数の偽装
3.鉄骨柱脚ピンの場合の必要鉄量の不足=規定より53%不足
本来、鉄筋コンクリート造(RC)に対応した構造計算をしなければならないものを、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)での低減された構造計算が行われているというものです。かなり専門的な内容ですので、ご興味のある方は、以下の記事をご覧ください。
ライオンズマンション春日公園~設計偽装に関する大京の回答(前)
ライオンズマンション春日公園~設計偽装に関する大京の回答(中)
ライオンズマンション春日公園~設計偽装に関する大京の回答(後)