火災保険料がまた値上げされます
今月初めから、火災保険の保険料が上ったばかりですが、また引き上げられそうです。損保各社が決める保険料の目安となる「参考純率」の引き上げ方針を、損害保険料率算出機構が決めたからです。
昨年の5月に「参考純率」が5.5%引き上げられ、それを受けて損保各社は今月から保険料を6~7%値上げしました。今回の値上げは、昨年の「参考純率」を参考にしたものですが、この「参考純率」には昨年の台風21号による近畿地方の被害や西日本豪雨の被害による保険金支払額が反映されていませんでしたので、それを反映した新たな「参考純率」を決め金融庁に届けるようです。今回の引き上げは5%程度で、保険料の値上げ時期は、地震保険の値上げが予定されている2021年1月の可能性が非常に高いと見られています。
先週の12日には、台風19号による大規模な水害が発生し、未だに被害の全容が見えていません。9月の台風15号の被害対応もまだまだ終わっていない矢先での、今回の台風19号の被害で、今年の保険金支払いも超巨額となることでしょう。台風15号による保険金支払いはまだ未集計の段階ですが、過去の風水災害による保険金支払額の10位以内に入ると予測されており、それに今回の台風19号による保険金支払額を加えると過去最大の保険金支払額になる可能性が大です。今回金融庁に届けようとしている「参考純率」には、台風15号と19号の保険金支払額が反映されていませんので、再度「参考純率」の見直しが行われるかもしれません。
過去の風水災害による主な保険金支払額はこちらをご覧ください。
日本損害保険協会 過去の風水災害による保険金支払額