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火災保険の保険料が半額になる可能性も

一昨日大手損害保険会社の動向を記事にしましたが、日新火災の「マンション共用部分用火災保険」についてもマンション管理新聞に詳しく掲載されていましたのでご紹介したいと思います。

この保険は昨年7月に発売された保険商品で、今年の7月までの1年間の診断件数は1090、そのうち成約した件数は445で成約率は40.8%だそうです。築年数区分別成約実績は下記のとおりです。成約件数の約8割を築年数20年以上が占めており、経年マンションにとって助け舟のような存在の商品となっているようです。成約率が一番高いのは築15年以上~築20年未満の62.9%で、一番低いのが築10年以上~築15年未満の28.6%です。

【築年区分】

築5年未満             18( 11)  61.1%

築5年以上~10年未満       30( 17)  56.7%

築10年以上~築15年未満     35( 10)  28.6%

築15年以上~築20年未満     70( 44)  62.9%

築20年以上           937(363)  38.7%

合   計          1,090(445)  40.8%

満期時に780万円から1300万円に跳ね上がる試算が提出された某マンションでは、診断評価がS評価であったため、日新火災から提出された金額は半分以下の600万円台だったそうです。また診断を利用した管理組合の理事長さんの評価が、次のようなに掲載されていました。「うちのマンションにぴったりの保険だった」、「総合的評価は今後の支払い対応等を見て判断するが、適切に管理実態が評価され、保険料に反映される点は素直にありがたいと思う」、「コストパフォーマンスが優れていた。うちのマンションは省エネ化に力を入れており、そういう取り組みも評価してもらえるとよかった。保険業界全体で推進すべき仕組みだと思う」。

この保険に加入するためには、まずマンション管理士による無料の「マンション管理適正化診断サービス」を受けなければなりません。診断項目は14で、漏水リスクにかかわる給水管と排水管の更生工事または更新工事の実施有無等の配点が高くなっており、満点は5つの築年数区分によって異なり、築20年以上では64点になっています。高得点順にS、A、Bに評価され、Sの評価がでたマンションには、「S」評価マンション認定ステッカーが一般社団法人日本マンション管理士会連合会事務局から送付されます。

管理状況を金額に反映する仕組みが関心を集めている日新火災の「マンション共用部分用火災保険」ですが、「マンション管理適正化診断サービス」の診断を管理会社から勧められたという話はあまり聞かないようで、販売2年目ということで管理会社も慎重になっているみたいです。

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