分譲マンションでの空室問題の対応マニュアル
分譲マンションでの空室問題がますます深刻化しています。国土交通省が4年毎に実施しています「マンション総合調査」の最近の結果報告(平成30年)では、空室戸数の割合、所有者不明戸数の割合は、以下のとおりです。
<空室戸数割合>
・空室(3ヶ月以上)がないものが 47.9%
・空室戸数割合が 0%超~20%のものが 36.1%
・空室戸数割合が 20%を超えるものが 1.2%
・前回調査と比較すると、空室がないものが 45.7%から 47.9%へと増加
<所在不明・連絡先不通の戸数割合(新規調査項目)>
・総戸数に対する所在不明・連絡先不通の住戸の割合が 20%超のマンションは 2.2%
・0% 超~20%のマンションは 1.7%
・所在不明・連絡先不通の住戸が無いマンションは 31.4%
戸建ての空き家の場合と違って、分譲マンションで「所有者不明の空き室」が出てしまいますと、他の区分所有者にしわ寄せがいってしまいます。所有者不明ですと、管理費と修繕積立金の滞納が続き、しいては建物の維持管理が計画通りに行うことができなくなってしまいます。また、管理組合の意思決定においても、現行の区分所有法では、特別決議や建替決議の際には、所有者不明者も総数(分母数)に算定されますので、重要な案件が決められない状況になる場合も出てくるようになります。そのため、国は不明所有者を分母から除くことを検討し始めました。
空室問題で起こりうる管理上の問題点に対して、管理組合がどのように対応すればよいのかを、公益財団法人のマンション管理センターが以下の項目で整理し、本日ホームページで発表しています。
1 空き住戸により発生する管理上の問題点
2 空き住戸発生の要因
3 管理組合としての対応方策
(1)主な対応方策一覧
(2)空き住戸による問題点への対応策
1)緊急時の対応
2)長期的空き住戸への対応
3)管理組合の運営に関する対応
4)滞納管理費等への対応
(3)空き住戸を発生させないための対応策
1)住宅としての価値の向上
2)利用用途の拡大
3)利用・処分に関する助言
4)相続発生を想定した事前対策
詳細は、こちらをご覧ください。
「管理組合のためのマンションの空き住戸対応マニュアル」