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大規模修繕工事実態調査(令和3年度)その1


 令和3年度のマンション大規模修繕工事に関する実態調査の結果が、6月17日に国土交通省から公表されました。前回公表されたのが2018年ですから4年ぶりとなります。
今回の調査には、前回の調査内容のほか、諸経費、平均修繕周期、超高層マンション・長期優良住宅認定マンションの工事金額、発注先の選定方法が加えられています。また、前回は、大規模修繕工事の受注実績のある設計コンサル会社だけの調査でしたが、今回は、施工会社にも調査しています。
 回答した会社は、前回が134社に対して今回は200社でしたが、工事サンプルについては前回が944件に対して今回は818件と少しだけ減っています。それでは、前回と比較してみたいと思います。
 まず大規模修繕工事の工事金額帯では、「4000万円超~6000万円以下」(17.0%)が一番多く、次に「6000万円超~8000万円以下」(14.7%)、「10000万円超~12000万円以下」(13.6%)と続きます。前回は、「2000万円超~6000万円以下」が一番多く、「10000万円超~12000万円以下」は6%ぐらいでそれほど多くはありませんでした。やはり、この4年間で大規模修繕工事費用は高騰しているのがわかります。
 回数別で見てみますと、第1回目では、「4000万円超~6000万円以下」(17.3%)が一番多く、第2回目では、「6000万円超~8000万円以下」(18.1%)、第3回目では「6000万円超~8000万円以下」(16.9%)と「10000万円超~15000万円以下」(16.9%)が一番多くなっています。
 次に、マンションの大規模修繕工事費用が一番推定しやすい目安となる戸当たり金額を見てみますと、「100万円超~125万円以下」(27.0%)が最も多く、前回一番多かった「75万円超~100万円以下」は前回よりも5.9%減って24.7%となっています。また回数別戸当たり金額を見てみますと、1回目は前回2位であった「100万円超~125万円以下」が31.4%(1%増)と一番多く、2回目は前回1位の「75万円超~100万円以下」と「100万円超~125万円以下」が27.6%、3回目が前回2位の「75万円超~100万円以下」が28.4%と一番多い結果となっており、「100万円超~125万円以下」が、どの回数においても割合が増えているのがわかります。
 次回は、今回追加された調査項目の一つである「施工会社の選定方法」の結果を見てみたいと思います。

<令和3年度調査 大規模修繕工事回数と戸あたり工事金額>

<前回調査 大規模修繕工事回数と戸あたり工事金額>

詳細はこちらをご覧ください。
「令和3年度マンション大規模修繕工事 に関する実態調査」

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