民泊解禁1ヶ月前の事業申請状況
民泊事業申請受付から1ヶ月後の状況を今月の初めにお知らせしましたが、民泊解禁1ヶ月前(受付約2ヶ月後)の5月14日付の状況が、5月15日の日本経済新聞に記載されていました。記事によりますと、訪日観光客に非常に人気のある京都市は14日の時点でゼロです。また、訪日観光客が増えている金沢市でも11日の時点でゼロです。北海道と札幌市だけが9日時点であわせて96件ですが、その他の都市ではやはり届出がゼロか非常に少ないようです。
その要因は、各地方自治体の追加条例と手続きの煩雑さのようです。住宅宿泊事業法では営業日数の上限は180日ですが、金曜日の午後から日曜日の午前までという週末に限る条例を制定した自治体が多く、中には土曜日から日曜日の午前中までの週に1泊しか認めない自治体もあります。週に1泊ですと、営業日数の上限は実質52日ということになり、この営業日数では人件費や手数料等を賄うほどの利益を出せないため届出を残念しているみたいです。また、届出には20種類以上の書類を準備しなければならず、特に個人の民泊営業希望者にとっては煩雑過ぎるようです。四国4県では11日時点で20件以上あった届け出が、全て書類不備などで受理されていないそうです。
この現状のままですと、東京オリンピックや大阪万博(未定)での訪日観光客の宿泊施設不足解消のために考えられた「民泊」が、絵にかいた餅になってしまうかもしれません。