高知市マンション管理適正化推進計画について その1
高知市のマンション管理計画認定制度は、昨年の12月に作成されました「高知市マンション管理適正化推進計画」に基づいて始まっています。今回から、4回に分けて「高知市マンション管理適正化推進計画」の内容を見ていきたいと思います。「高知市マンション管理適正化推進計画」は次の5つの章で構成されています。
第1章 計画の目的等
第2章 現状と課題
第3章 基本施策と目標
第4章 管理組合によるマンションの適正化に関する指針
第5章 計画の推進に向けて
本日は、第1章「計画の目的等」を見てみます。
高知市においても、その他の地方公共団体と同様に、分譲マンションは土地の高度利用と居住機能の集積を図る意味で重要な役割を担っています。
高知市のマンション戸数は、令和5年4月現在で、1万2,000戸を超えており、築40年以上のマンションは900戸で、今後さらに急増します。マンションでの「2つの老い」と呼ばれている「建物・設備の老朽化」と「居住者の高齢化」により、建物等の維持管理と管理組合運営が適正に行われないマンションが増えることが懸念され、国は「マンションの管理の適正化推進に関する法律(マンション管理適正化法)」を改正して、地方公共団体が「マンション管理適正化推進計画」を策定できるようにし、管理計画認定制度」の導入とともに、管理組合に対する地方公共団体の権限強化を図りました。これに基づき、高知市も市内のマンション管理の適正化を促進させる目的のために、「高知市マンション管理適正化推進計画」」が作成されています。ちなみに、地方公共団体の強化された権限の内容は次のような内容です。
① 国の基本方針に基づき、地方公共団体は独自に管理の適正化推進のための計画を策定することができる。
② 独自に策定した地方公共団体は、一定の基準を満たすマンションの管理計画(管理組合の運営、長期修繕計画等)を認定することができる。
③ 管理組合の運営や修繕積立金に関することなど、必要に応じて管理組合に対し助言・指導を行い、著しく不適切である場合は勧告することができる。
次回は、第2章「現状と課題」です。