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平成30年度マンション総合調査結果その2

 今回は、管理組合運営等の状況に関する結果をお知らせします。
 管理者に誰を選任しているかですが、これは前回なかった質問事項です。87.6%が理事長で、6.4%が区分所有者以外の第三者が選任されています。
役員関連で、まず役員の資格については、「居住の組合員」が97.1%(前回92.6%)、「居住組合員の同居親族」が25.0%(20.4%)、「居住していない組合員」が21.4%(18.9%)、「賃借人」が3.0%(3.3%)です。任期については、「1年」が57.0%(59.6%)、「2年」が36.7%(35.4%)で、「全員同時期に改選」が62.3%(59.2%)、「半数ごとの改選」が25.9%(24.7%)です。1年任期から2年任期とし半数改選するように変更する管理組合が増えてきているのを実感していますので、この数字には頷けます。
 次に役員の報酬ですが、「報酬を支払っていない」が73.3%(73.1%)、「役員全員に報酬を支払っている」が23.1%(20.6%)ですので、報酬を支払っている管理組合が少しですが増えている結果です。その金額については、各役員一律の場合は平均月額3,900円(2,600円)で前回より1.5倍になっています。一律でない場合には、理事長の平均月額が9,500円(9,200円)、理事の平均月額が3,900円(4,400円)、監事の平均月額が3,200円(4,100円)で、理事と監事の金額は下がって、理事長の金額が上がっています。監事の金額は前回も一番安く、おまけに今回は900円も下がっていることから、監事の役務が軽視されているものと思われます。標準管理規約も監事の役務を重要視した内容に改正されており、責務も大きくなっていることから、通常理事よりも高くても良さそうなのですが。このような結果となっています。
 設置する専門委員会は、圧倒的に「大規模修繕や長期修繕計画に関する委員会」が多く、85.2%(83.4%)です。次に多いのが「防災に関する委員会」で20.0%(18.2%)と、「規約・細則の制定や見直しに関する委員会」(今回14.8%、前回19.2%)よりも多くなっています。地震等の自然災害が多くなったことで防災意識が高くなってきた結果だと思われます。
 専門家を活用している管理組合は減っており、「建築士」(今回15.6%、前回24.4%)、「弁護士」(15.2%、18.7%)、「マンション管理士」(13.0%、16.4%)の全てで活用が減っています。今回はマンション管理士の認知度の関する質問事項は無かったようです。
 管理組合が管理に関して取り組むべき課題のトップ3は、「防災対策」、「長期修繕計画の作成又は見直し」、「修繕積立金の積立金額の見直し」で前回と同じでしたが、管理組合運営における将来への不安については、前回のトップ4が、「区分所有者の高齢化」(57.0%)、「管理組合活動に無関心な区分所有者の増加」(34.8%)、「理事の選任が困難」(31.8%)、「修繕積立金の不足」(28.6%)に対して、今回のトップ4が、「区分所有者の高齢化」(53.1%)、「居住者の高齢化」(44.3%)、「修繕積立金の不足」(31.2%)、「大規模修繕工事の実施」(27.8%)でした。
 次回は、外部役員とマンション管理士に関しての結果をお知らせしたいと思います。

 平成30年度マンション総合調査結果その1

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